ごみの分布データを活用した清掃活動の取り組みについてご紹介!

こんにちは!株式会社ピリカのごみ拾いSNS「ピリカ」運営チームです!


突然ですが、みなさんは 「タカノメ」というサービスをご存知ですか?
「知っています!」という方は、かなりのピリカ通です!

現在、ピリカが提供しているアプリは、大きく二つあります。一つは、ごみ拾いSNS「ピリカ」、もう一つがごみ分布調査サービス「タカノメ」です。

個人の方が気軽に使える「SNSピリカ」に対して、「タカノメ」は企業や自治体といった団体でご利用いただいているので、あまり馴染みがないかもしれません。


今日は、私たち株式会社が提供しているアプリサービス「タカノメ」によるデータを活用した清掃活動についてお話したいと思います。



ごみ分布調査サービス「タカノメ」とは?


ごみ分布調査サービス「タカノメ」はピリカが2014年頃から開発を始めた、街にどれだけごみが落ちているのかを調査するシステムを元に生まれたサービスです。

当時のピリカでは、SNSピリカを通じて、たくさんの方がごみを拾ってくださっているものの、果たしてそれがごみ問題の解決に近づいているのか、それとも更に活動を加速していかねばならないのか、判断するすべを持っていない状態でした。

ごみの回収量がごみの流出量を上回れば、解決に近づいていくであろうものの、そもそもの流出量がわからない...世の中にもそれを測る物差しがない...それならば、自分たちで「作ってしまおう!」ということで、開発が始まりました。

スタート当初は街のごみを数えてメモ帳に記入していくなど、地道な作業を行っていましたが、時代の変化とともに活用できる技術も大幅に進化。

現在の「タカノメ」はスマートフォンで撮影した道路や歩道の動画データをもとに、AIが分析を行っています。

調査方法は、狭い範囲をより詳細に調査する「徒歩版」と、より広範囲を網羅的に調査する「自動車版」の2種類があり、用途に合わせたごみの分布調査を行うことで環境美化施策の効果測定や清掃活動ルートの最適化など、活用シーンが広がっています。



データを活用した清掃活動とは?

2022年頃から産業廃棄物を取り扱う会社や運送業など、日常の業務で車両を使う会社の方々を中心に、タカノメ自動車版の利用が広がり始め、徐々にデータが集まってくるようになりました。

そして今年は複数の地域で地元企業の方々のご協力を得ながら、タカノメ自動車版のデータを活用した清掃活動を実施。その一部をデータ活用例としてご紹介させていただきます。


データをもとに効率的にごみをたくさん回収!

山口県周南市では、地元企業の中特グループ様のご協力のもと、タカノメ(自動車版)で取得したごみ分布データを元に、「ごみの多いルート/少ないルート」2つのルートに分かれて清掃活動を実施しました。参加者にはどちらのルート担当かは伝えずに活動したところ、ごみが多いルートで活動は、ごみの少ないルートで活動した時と比べ、ごみの回収量が3倍*になる結果がでました。

*1人あたりのごみの回収量を比較。 容積で約3倍、重量で約2倍の回収量となりました。

普段、活動の行いやすさで場所の選定が行われがちな清掃活動ですが、「近隣の、よりごみの多いエリアを活動場所として選定することで、活動の効果を高められるのではないか」という仮説を実証することができ、今後の活用も期待できる結果となりました。

また、周南市内の小学校では、「タカノメ自動車版」やSNSピリカの「見える化ページ」の情報をもとに、市内のごみの分布状況や清掃活動の状況などを共有。世界で起きている大きなごみ問題を学んだ後に、身近なごみ問題の状況も知ることで、「自分でもごみ拾いに取り組みたい」「自分にもできることがあると知れた」など、問題の自分ごと化にも貢献することができたようです。



ごみの投棄スポットの早期発見へ!

埼玉県川越市では、市内に事業所を構える山一商事様のご協力のもと、清掃活動前後でのごみの分布状況を調査。清掃活動当日は、ごみの分布データを参加者に共有し、ごみが多いエリアを中心に活動を行うことで、スタート直後から缶コーヒーの空き缶等が大量に捨てられているエリアを発見するなど、清掃活動の効率化ができました。

集団で清掃活動を行っていると、時折「ごみが少なくて物足りなかった...」なんてことにも遭遇しますが、タカノメのデータを活用することで、このような、”もったいない活動”を減らすこともできるのではと期待をしています。

また、清掃活動後のデータでは、明らかなごみの減少がみられるなど、活動の効果検証に活きるデータ取得をすることができ、今後の展開が期待できる結果を得ることができました。



Web版ピリカで確認!日々のごみ拾いで使えるタカノメデータ

Web版ピリカのページではタカノメのデータを公開しています。

画面右上の「身近な場所をきれいにしよう」のトグルをONにすると、赤いごみマークが現れ、「タカノメ自動車版」でごみが検出の多かった場所が表示されます。

ぜひ日々のごみ拾い活動にお役立てください。


おわりに

​​2024年も残すところあとわずかとなりました!

今年も日々ごみを拾ってくださるピリカーさんはじめ、清掃活動やごみの分布調査等にご協力くださった自治体・企業・団体の皆様、その他ピリカに関わってくださった大勢の皆様、本当にありがとうございました!

2025年、みなさまにとって素敵な年でありますように。

来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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